あしたへの選択

食べられる校庭?/ Can A Schoolyard Be Edible? - Part 2

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食べられる校庭?Part 1 / Can A Schoolyard Be Edible? Part 1
安心で美味しいおやつ / Safe and Yummy Sweets

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「あるカップルが公園を歩いていたら、大きなお尻をした白いニワトリが歩いていたそうです。近寄って抱き上げてみたら、腕の中でいい子にしているので、これは飼われていたニワトリで放っておいたらコヨーテか何かに殺されてしまうと思ったため、先ず家に連れて帰ることにしました。しかし連れて帰ったものの、どうして良いかわからないので、そのニワトリを何とか助けてもらえないかとエディブル・スクールヤードに連れて行きました。スタッフの一人がそのニワトリをとても気に入り、彼女が引き取りました。時々彼女がそのニワトリを ESYに連れて来ると、子供たちは大喜びです。きかんぼう達さえそのニワトリに対してはとても優しくする様子が、先生達の興味をひきました。それがきっかけとなり正式にニワトリを ESYで飼う事に決めました。それもESYでのこと、小屋自体も美しくなくてはいけないので何人かのデザイナーにアイディアを出してもらったそうです。」(ラルソン・コウコ談)


photo courtesy of Edible Schoolyard


食べられる校庭?

エスター・クック先生と子供たち

エディブル・スクールヤードのおはなしです。
Part 2


インタビュー by ラルソン・コウコ


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- 子供たちは家族にとって使者の役目 -


コウコ: では、例えば、ファーストフード好きの親御さんはどこにでもいますよね。ファーストフード大好き、または食べ物にあまりお金をかけたくないとか。そこで伺いたいのですが、そういった親御さんにとってはこのような本( *「ファーストフードが世界を食いつくす」著者:エリック・シュローサー )はあまり受け入れられないのでは?

クック先生: 今まで誰かの親御さんが苦情を申し出てきたようなことはないわね。というのは、たとえあまり食生活の習慣が良くない場合でも、子供には脂肪だらけで塩分過多の化学物質入りの食べ物は良くないのは親は知っているもの。30年ほど前にかなり大掛かりな禁煙運動が起こったことがあったわよね。あの時に似ているわ。当時の子供達はかなり怒って、親に向って喫煙をやめてほしいと懇願したの。親たちも大そう動揺してどうするべきか、と考えたものよ。

コウコ: なるほど。

クック先生: それは、子供達というのは家族にとって一種の使者みたいなもので、子供が何かに夢中になっているとわかるもの。普通、学校から帰ってきて「もう、マクドナルドは食べたくない」とは言わないでしょう。でも「今日学校で食べたりんごが本当に美味しくて、このりんごが食べたいの」と子供が言うと、それはそのりんごを家族皆でテーブルを囲んで食べたい、この素晴らしい味を学校でそうしたように家族でシェアしたい、という気持ちを表しているということ。そうすると親は、子供が学校でこういった事を学んでくる、と喜んでくれます。


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生活の延長であるはずの学校生活に関しては、実のところ親はあまり知らないのよね。学校で子供が実際に何をしているのか、親はわかっていないの。朝学校に子供を降ろして、子供は1日をそこで過ごすことはわかっている。放課後迎えに行って、「学校はどうだった?」と聞くと子供は「楽しかったよ」と答える。で「何をしたの?」と聞くと、「別に何も。いつもと同じ。」というような。でも、それだけ。なので子供が実際に、学校のキッチンで作ったものを持って帰ってきて「今日、コレを作ったから家でも作れる?」というでしょ。これは、親たちが知らないところで子供が実際にこれを作った、そして子供がそのことにとても興味を示している証拠。何人もの親が実際に、「子供がこのスープを作ったそうで、とても熱心に言うんですよ。ですのでレシピをいただけますか?」と言ってきたこともあるわ。

コウコ: 親がわざわざ来るわけですか!

クック先生: そうなの。

コウコ: わあ、素晴らしい。

クック先生: そうなのよ。

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- プログラムでの問題。大人が子供たちの熱意を制限してしまうこと -


コウコ: 今まで否定的なコメントなどはないということですが、このプログラムで何か困難だったことはありますか?

クック先生:これは私の個人的な意見なのだけれども。子供達が、自分達がキッチンを完全に任されていると感じることが大切、ということが私の哲学。なので、彼らの熱心な気持ちをこわしてほしくないの。例えば大人が来て「そうねえ、そのやり方ではなくて・・・」という感じにキッチンを規制し始める。これが問題。あることに興味を持っている人間は、自分のやり方でやりたいと思うわよね。もしかしたら自分達でもっと良い方法を見つけるかもしれない。そこでどうして我々大人が、これが正しいとか正しくないとか決め付ける必要があるのかしら。

このパンケーキはもしかしたら、普段家で食べているものよりも美味しくないかもしれない。正しい作り方で作らなかったから。でもそんなことは重要ではないの。大切なことは、彼らが自分達で作りたかったこと。自分達がすべて任されていて、自分達でやり方を見つけ、自分達で作ってそれが最高に楽しかったということ。それは自分達ですべてやり遂げたから。「ここはダメ、この道は正しくないから行かれない」と導くのではなく、自分達で冒険をさせ、なんとかできる、と思わせることが大切なの。おそらくキッチンにあまり自信がない大人が自分で限界を作ってしまっているのね。だからレシピのまま作ろうとする。すると子供達は、「あ!これならできる!」と言う。でも「これがあったら
・・・」とか「こういう風に切ったらどうかしら・・・」と子供が提案したら、「そんなやり方じゃダメ」なんていうのではなく、「そうねえ。じゃあ、やってみて。」と言ってあげたいでしょ。

勿論、料理をする上でどうしても守らなければならない基本的なルール、安全性や衛生面のことなどはきちんと教示しなければならない。でも正しいやり方ではないからといって、彼らの夢中な気持ちを台無しにするようなことは困るわね。大人が作り出すこのような状況が、子供達に学んでほしくない、などということよりも一番の問題ね。だって、新鮮で美味しい食材を楽しんでいる時に、「でもね、このやり方は正しくないわよ」なんて言われるときの子供達の姿を見るのはつらいもの。(笑)


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- 現代の子供達と且つての子供達との違い -


コウコ: この地域はあまり裕福でない家庭も多いですよね?そこでちょっと気になったことがあります。食べ物に関してだけではなく、例えば政治を始めとにかく情報にたけている子供が多くなってきていると思うんです。おそらくインターネットのおかげで。先生はこの10年間教師として教壇に立ち、表彰されたこともあるわけですよね。この10年間で情報へのアクセスなどはかなりの変化を遂げましたが、実際の子供達はどうでしょうか。同じ年齢層の子供で食べ物に関して話すことなど、10年前と変わったことは? あるいは子供は子供、やはり10年前も今も同じでしょうか?

クック先生: それがおかしいくらい違うの。私自身が中学生の時の自分や他の友達と今の子供達はあまりにも違いすぎて、自分の経験を元にして今の子供達と話をしようとしても全く通用しない。

コウコ: もう80歳ですものね!(両者、笑)

クック先生: そうなのよ。私は昔の人間だから。知らないことが多かったし、色んな意味でいわゆる純真無垢だった。良い意味で知らされていないことが多かったので逆に良かったのだと思うの。私が子供の時は、知らないことが多くて親の職業さえ知らない子供もいたし、親の給料の額なんて問題外。性に関する話はご法度だったし、政治の話も同様。大人と子供は全く別な世界に住んでいた。でも今の子供達は違う。もっと情報に長けている。子供達が話しているのを聞いて驚かされたり、ショックを受けたりする時があるわ。いろんなことを良く知りすぎているので、逆に私は悲しくなるのよ。10歳から12歳くらいの子供達なのに、聞いていてうんざりするようなことがある。

だから、このESYプログラムは、そんな大人びた子供達がまだ純真な子供でいられるような、遊び心で間違いをしながら自分達はまだ子供なんだと思える場所、という意味においても多大な責任を持っていると思うの。特にテクノロジー、そして携帯電話とテキストメッセージが大きな変化を遂げたのは事実ね。でも、この10年間で子供達が大きく変化をしたとは思わない。しかし実際の世界情勢の影響は子供達に変化をもたらしたと思う。例えば、9/11(* 2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ事件。)直後にアメリカがアフガニスタンの攻撃を始めたときに、学校でストライキが起こったの。教師達はただ最低時間働いていた程度のものだったんだけれども、子供達にとってはその時まさに一種の鐘を鳴らすような、私達にはどうしようも出来ない非常に大きなものがのしかかったわ。

コウコ: あぁ
・・・

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クック先生: それは子供達にとってかなりのストレスだったと思う。でも彼らは話したがるの。料理クラスの後にテーブルを囲んで座り、皆で話をするのよ。でもこのような戦争状態で暗い時に話す内容というのはかなりヘビーなのよね。子供達もそれを感じるので、彼らの変化にはっきりと気がついたわ。

コウコ: (お料理に使う)素材について一般的な質問を伺いたいのですが、工場式畜産農業ではないオーガニックの農家で家畜を飼育する農場がありますよね。そして生きるために家畜を飼うような小規模なところもありますが、動物のお肉を食材として使うことに対する先生のご意見を聞かせてくれますか?

クック先生: 私が子供達に話したのは
・・・

コウコ: はい
・・・

クック先生: 彼らは必ずしもベジタリアンという訳ではないので
・・・

コウコ: では、子供達にはどのように話すのでしょうか?


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- 家畜と育った幼少期 -


クック先生: 肉食というのは、その生産過程を知れば知るほど恐ろしいというのが私の個人的な考えね。でも残念なことに、実は私はお肉は好きなのよ。農家で育ち、豚やにわとりを屠殺し、食用肉がどこから来るのかも知っていたわ。

コウコ: 実際に見たことがあるのですか。先生のお父さんが動物を屠殺した場面を?

クック先生: いいえ、豚でさえも見たことはないわ。というのは、母親が「じゃあ、今日は海にでも行きましょう」と言って、実際にはそんなに頻繁ではなかったけれども、海に行くわけ。そして家に戻ると、豚のカーリーとか他の家畜とか忽然といなくなっているの。で、母が、「あ、そうそうカーリーは食肉用に処分され、これから食べるのよ」と言うの。

コウコ: どのように感じました?

クック先生: ビックリ仰天よ!で夕食が肉だったりすると「これがカーリー?」(と泣くマネをしながら)と聞くの。だから母はうそをついて「カーリーじゃないわよ」というと私達は安心して食べたものよ。

コウコ: (笑)

クック先生: なので私達は好きじゃない人たちの名前を家畜動物につけるようになって、そうすればそんなに愛情もわかないですむから。母は私たちが動物たちに感情を抱かないようさせたかったので、エドガー・フーバー(*ジョン・エドガー・フーバー:  アメリカ連邦捜査局 FBI の元長官)とか悪人政治家などの名前をつけていたわ。

コウコ:(笑)

クック先生: だから私は本当に、どのように家畜が食用になっていくか実際の過程を把握しながら育ったわけ。大学生ぐらいの時だったかしら、ベジタリアンを試みた時期があって、それまではほとんど(肉食に関して)別に何とも思っていなかったわ。なぜその後ベジタリアンにならなかったかというと、動物が好きだからと言いたいところだけれど、正直言ってそれも違うの。色々なところを旅していた時があって、その時に、行く先々で作った食べ物をご馳走してくれるでしょう。私にとってはそうした(違う食生活の)体験も旅する上でとても大切なことだった。誰かがあなたのために料理してくれたら誰だって食べるでしょう。それを拒否することは私には非社交的にさえ思えて、それが肉食に戻った理由ね。いろいろな事を学ぶうちに、まず魚のことがわかるようになった。例えば魚にある水銀とか、海洋を破壊していること、また魚の乱獲など、すべきことでないこと。


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- 子供達にファクトリー・ファーミング(工場式畜産農業)
の悪影響をどのように伝えるか -

クック先生: で、子供だった時には考えたこともないようなポリティクスがあることに気づいたのよ。なぜならば、昔は全ての過程も把握しているつもりでいたから。でもある時、「マイ・イヤー・オブ・ミート」(原題 “My Year of Meats” Ruth Ozeki 著) という本を読んで考え方が一変しました。工場式畜産農業による悪影響や子供達の健康に関する問題。例えば子供は体が小さい分、体内のシステムも小さい。そのため、大人に比べて、子供の体内で摂取する量の割合はもっと濃厚。例えばもし子供が肉を頻繁に食べていると、体内ではホルモンと結びつき、女の子はたった8−9歳で大人のような体つきになってくるの。そしてすべてがその様に関連している。それは恐ろしいことね。そういった問題などを全く考えない利益追求の企業など非常に無責任だと思う。それに幸せで健康な家畜を一頭育てるのに、どの位の土地の広さが必要だと思う?同じ広さの土地で(野菜を)どれほど栽培できるかということを考えてみて。私は今でもお肉を食べるのが好き。でも私にとって良しと感じれるお肉を買おうとすると高価だし、以前ほど(お肉は)食べなくなったわね。という事で、これがいわゆる私のスタンダードです。

コウコ: 今おっしゃったような事を、子供たちにはどの様に話をするのですか?

クック先生: 子供達にはまず始めに、甘いものよりも「肉」の話をします。子供達はとにかくお肉を食べたがるから。(お肉は学校の菜園では育てられないという)現実的なことを説明して、だからお肉は料理できないと言っても納得出来ないのね。とにかくお肉を料理したがるの。「この(野菜料理の)レシピを家庭で作るなら、何を変えたらもっと美味しくなるかしら?」なんて質問をしようものなら、毎回帰ってくる返事は「お肉!」。どんな種類のお肉かはどうでもいいみたい。サラミ、ハム、鶏肉、それとも?・・・っていう風に、子供達に考えさせなくてはならないの。いつも肉食をしているから彼らにとっては単に自然な反応なのよね。だからそのことについてよく話します。まず家畜が飼われている様子を話してあげるの。


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コウコ: ちゃんと話してあげるのですね。

クック先生: もちろん。そして「おいしいハンバーガーのこわい話 (原題 “Chew on This” Charles Wilson & Eric Schlosser 著)」という本についても話すの。こうやって、「さあ、この写真を見てみましょう。工場式畜産農場の写真です。遠くに見える山のようなものは、実は山ではなく牛の糞です。高層ビルのように高いですね。これが、家畜が生活している環境なんですよ。そして家畜はその糞のまわりを歩き回り、それがあなたたちが食べるお肉になるんですよ。」という風にね。

それに、ステロイドの話もします。ここベイ・エリア付近では、野球のバリー・ボンズ選手の事は誰でも知っています。ステロイド使用で起訴された選手で、ステロイドのことを話すのが一番わかりやすいの。「どうしてボンズ選手はステロイドが薬物だと知りながら使用したのかしら?大きくなりたいからよね。じゃあどうして家畜農場でも牛にステロイドを使うのかわかるでしょう?」すると子供達は「ああ、牛が大きく育つからでしょう」などと答える。「そう、牛は重さで売買されるので(大きくて)重い方がいいわけですね。でもステロイドはそのまま牛の体内に残るわけです。」と言うと子供達は今まで思ってもいなかった事実を知る訳です。このようにとっても酷い話をしても、子供達はきちんと聞いています。そこで、「現代では防腐剤の入った食材を多く食べている場合、お墓に埋葬されているその人間の死体が腐敗するのに以前より長く時間がかかるという事実を、みんなは知ってますか?」と聞くと、子供達は「もっとその話をして!」と言います。何にでも興味旺盛の年頃なので、こういった怖い話や気持ち悪い話が好きなのね。だからリアルな話を教えてあげるの。

コウコ: へえ。

クック先生: 人が何かを食べる時、その理由はただ美味しいからというだけではないでしょう。食べ物は体への燃料でもあるので、食べることによってそれをエネルギーにして生きているんですよね。それを考えたら、化学物質の入ったものを食べたとしたらどうなるかしら?体内にその化学物質も入り、一度体内に入った化学物質はとても影響を及ぼします。

コウコ: さすがですね。というのは、難しい話題だと思ったので。事実を知るのは重要です。でもまだ子供達にとってはこのような問題を話すのは微妙かな、と。ESYでも肉食主義の親たちが多いと思うので子供達にはこの手の話題はどうかと思っていたんです。



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- ガーデンにいる私たちの鶏について考えてみましょう -


クック先生: ではちょっと前の話題に戻りましょうか。現代の子供は情報が豊富で色んなことを知っているけども、あなたが思うほど繊細ではないのよ。みんないろんなことを知っているから、逆に私はこんなに知っていなければいいのに・・・と思うことがあるほど。例えば、彼らが鶏肉を食べたがったとしましょう。「では、この学校にいる鶏を考えてみましょう。どうして鶏を殺して食べないのかしら?この学校には鶏は14羽いるので、そうねえ。チキンスープを作るには1テーブルに1羽を必要とすると、1クラスで3羽の鶏が必要ね。では14羽のにわとりで何クラス食べられるのかしら・・・と。」で簡単な算数をさせるわけね。そして言うの。「でも私達の鶏は、食肉用の鶏とは違いますね。食用の鶏たちは狭い鶏小屋で飼育され、地面を歩くこともなく、糞がそのまま下に落ちていくように出来ている金網の中で一生を過ごす。学校の鶏のようにかたつむりや緑の葉を食べることもなく、新鮮な外の空気に触れることもなく、太陽の光に当たることもない。食肉用の鶏はあまり動き回らないので太った鶏になり、薬物を与えられてもっと太る。私達の鶏はよく動き回るわよね。あなたたちが追いかけ回すからだけれど。よく動くから太っていないし、筋肉質で固い鶏。でも、私たちの鶏を殺して食べるなら、誰が殺す役をやるのかしら?」というと、時々「じゃあ、僕がやる!」という子供がいるの。「オーケー、では君が殺すなら鶏を切るのは誰?」「それだけのことをしても、きっと一人分に当てがわれる鶏肉はフォーク1―2杯程度。それで終わり。(スープを食べてしまえば)鶏はもういないのよ。もう鶏が卵を産むこともないし、ガーデンでかたつむりを食べるところを見ることも出来ない。鶏が羽をかきむしって体をかいている姿を見ることもない。もう土を耕すこともないし、鶏を抱きあげて一緒に遊ぶことも出来なくなるわね。毎日鶏が産んでいた卵を手にとることもなくなるし。とにかく鶏はいなくなるわけだから。」

コウコ: ワォ。


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クック先生:「ほんの1~ 2口の鶏肉のために、これほどの大きなトレード(交換)をみんな、本当にしたいの?」とね。(笑)

コウコ: 子供達はそこで気がついて「あ・・・」となる訳ですね(笑)

クック先生: すると子供たちは「じゃあ、鶏肉を買えばいいじゃない?」と言うので、こう説明します。「これはプログラムなの。各クラスに限られた予算があって、ガーデンで栽培した野菜などを多く使うことによって、その予算内で足りない食材を買うことが出来ます。オーガニックのお肉を買おうとするとそれは高いものなのよ。例えば、クラスの予算が30ドルあるとするでしょ。それで肉を買えばほんの少ししか買えないけれども、その30ドルで野菜やフルーツやヌードルなどを買うとすればずい分買えるわよね。」と。経済学の授業のようなもので、子供達にもよい勉強になるの。そして時々こういうことも聞くの。「みんなは、今日料理したものの中で外で買った材料にいくら位かかったか知っている?」と。そして(ほとんどガーデンから来るもので済ましているので)その安さに驚くのよ。子供達はお金にかなり興味を持っているから、どれ位かかるかとか利益はどれくらいか、という話は大好きなの。「さあ、皆さんは今、サラダの大盛りとパンを食べましたね。お店では11ドル使いました。このクラスには30人の生徒がいます。生徒一人当たりいくら使ったことになるのかしら?では、ハンバーガーを食べることにすると、同じ11ドルでハンバーガーはいくつ買えるの?」・・・とね。彼らにとって細かく分析することは楽しいことなのよ。


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- 家庭にエディブル・スクールヤードの哲学を -


コウコ: ここの子供達はきっとESYプログラムに感謝しているのでしょうね。プログラムに慣れているから(菜園からの野菜で料理をするというプログラムを)「わあ、すごい!」とは驚かないかもしれません。でも日本から来た私などにとっては、自分の国にこのようなプログラムがないので想像出来ないような話です。例えば家庭の中でESYのような概念を取り入れる事は出来るのでしょうか?実際のESYではなくて家庭の中で行うとすれば、どのようにしたら良いのですか?

クック先生: もちろん可能です。まず子供と一緒にやること。子供にエプロンをつけさせ、小さい子なら椅子の上に立たせてあげて役割を与えます。もちろんあなた自身も料理の間、子供達を見つつ参加して、そして一緒に食べるの。大切なことは、一緒に料理して一緒に食べること。子供達と共に(野菜や果物を)切ったりすればもっといいわね。料理を学ぶということだけではなくて、そのプロセスに実際に参加している、本当の実体験というのが人間の成長過程で大変貴重なプロセスになるのよ。(このプログラムではガーデンで採れる新鮮な野菜等を使うので)栄養価が高いということも素晴らしい要素なのだけれども、子供達と一緒に時間を過ごすということが何よりも大切。何を置いてもそれが一番彼らには意味のあることだと思うの。大人が子供と喜んで一緒にいる、彼らのすぐ隣にいる、そして彼らに質問をし、彼らの考えていることに耳を向け、上手にやっているか見ては励ましてあげる。そうした大人からの励ましや褒め言葉によって、彼らは生き生きとする。大人の注意を引くということだけで、子供達にとっては素晴らしく大きなことなのよ。


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コウコ: (大人と子供が一緒に料理をするということは)とてもシンプルに聞こえますが、親が忙しいためになかなか出来ない。皆と一緒に食べるような経験をしたことがない子供が結構いるのですね。以前子供達に、「このクラスで一番楽しいことは?」と聞いた時に、一人の子供が「みんなで座って一緒に食べること」と言っていました。

クック先生: まあ、胸がしめつけられる思いだわ。私も子供達によく聞くの。「このESYプログラムでやることでみんなの家ではやらないことは何?家でもやりたいことは?」と。すると帰ってくる答えがまさにそれよ。

コウコ: そうですね。

クック先生: そして食事の準備の仕方や、大人たちの仕事(責任)としての受け取り方に変化が起きていることもわかっているわ。 一日が終わって家に帰るでしょ。すぐに夕食をテーブルに出して、速く済ませたい。なるべく早く片付けないと面倒なことになる。早く自分のことをしたい。それで終わり。そのようなことにはちょっと考え方を変えることが必要ね。結果がどうかという事ではなく、プロセスが大切。そのプロセスとは、子供達と一緒にすることなの。

コウコ: 料理の出来栄えが良くなくても、関係ないということですね?(笑)

クック先生: 例えば一緒にスクランブルエッグをつくるでしょう。子供にはちゃんと尋ねて欲しいです。子供に2つ卵を割ってもらう。そしてかき混ぜてスクランブルエッグを作る。トーストも作って、座って一緒に食べるのよ。「マクドナルドに行こうか?」って誘うのと子供はどっちを選ぶと思う?私の家賃をかけてもいい。スクランブルエッグを一緒に作る方を彼らは選ぶわよ。

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- エディブル・スクールヤードの近況と新しいプロジェクト -


コウコ: 他には何か新しいプロジェクトはありますか?違う地域でこのプログラムを進めていると聞きましたが。きっとプログラム自体がどんどん進化しているのでしょうね。

クック先生: おもしろいのだけれど、ガーデンではいろんな新しいことに気づくわ。このあいだは貯水システムが設置されたようよ。そういうことなど、ね。

コウコ: わあ、それはすごい!

クック先生: でもキッチンでは、同時に、違う方向に向かおうとする、つまりあまり物事を変えないようにする葛藤もあるの。なぜならば私達はあくまでもシンプルなままにしておきたいけれど、もし他の何かを加えるとシンプルさを取り除くことになっちゃうのよね。まるで目指すものが全く違うように。キッチンでは、またガーデンでの時間枠とも異なるから、目標も違ってくるの。ところで、今いろんなマニュアルを作成中なの。それは、親、教師、誰でもこのプログラムに興味がある人、あるいはプログラムに資金提供したいけどやり方がわからない人、菜園はないけれどESYのようなプログラムを始めたい人、そのように人々に提供出来るマニュアルなの。近く出来上がる予定よ。夏のワークショップも計画していて、ESYのスタッフが教師たちをトレーニングするセッションなのよ。

コウコ: とても良いお話を伺えました。1時間17分もお話くださいました。

クック先生: いつまでも話していられるわね!

コウコ: 本当に。ではこの辺で終わりにしましょう!(笑)


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photo by Koko Larson


エスター・クック
ニューハンプシャー州のファームで育つ。両親は教師。家族でテーブルを囲んで一緒にディナーを食べたことが、大きな影響となる。読書、芸術、音楽、中学生のこどもたちが大好き。エディブル・スクールヤードでキッチン・ティーチャーとしてカリキュラムを含め創設に関わった。6、7、8年生に歴史や人道的なことを教えて12年。

ラルソン・コウコ
北海道出身、米国カリフォルニア州オークランド市在住。かたつむりのペースでテキスタイル制作に励む日々。ベイ・エリアのフード&自転車カルチャーの虜:-)


翻訳 by クボタ・カオリ、ポーリン・チュウ&ミズグチ・マサミ
プルーフ・リーディング by ウェンディ・ビリングスリー
レイアウト by ワタナベ・コズエ
クレジット以外の写真撮影 by ワタナベ・コズエ


● エディブル・スクールヤードのホームページから楽しいスライドショーとビデオがご覧頂けます。


● このたびの記事に際しまして、エディブル・スクールヤードには取材をお受け下さりましたこと、またクック先生、コーディネーターのカイル・コーンフォースさんに大変なご協力を頂きましたことに感謝を申し上げます。


スクール・ガーデン・プロジェクトを政府を通じ一層大きな規模で展開してゆけるように、エディブル・スクールヤードの創始者アリス・ウォーターズさんは政治的なアプローチの重要性を感じていらしたそうです。クリントン政権の時代からホワイトハウスに菜園を設置するように提案なさっていたそうですが、オバマ政権誕生後、ミッシェル大統領夫人により実現しました。「私は働く母親として心がけていることは、もっと野菜を取り入れる食生活にし、家族が一緒にテーブルを囲んで食事が出来るようにすることです。小さな心がけですが、大きな変化を生むことを発見しました。ファースト・ レディとして、この変化を多くの家庭にもたらせることが出来たら、と思ったのです。この菜園が私たちの国にとって、新しい食に対する考え方を導くきっかけになれば、と願っています。」エレノア・ルーズベルト大統領夫人が「ビクトリー・ガーデンズ」と称して1944年にホワイトハウスに設置して以来はじめてのファースト・ガーデン。ミッシェル大統領夫人とホワイトハウスのシェフ、サム・カスさんのインタビューがこちらでご覧頂けます(日本語字幕がなく英語のみとなります)。













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"There was one day some couple was walking in the park, and they seemed to notice that there was a white chicken with large rump also walking nearby.  After moving closer and trying to hold it up, the chicken was being gentle and quiet inside the arms, which brought their mind to thinking that it would be eaten by coyote if letting it stroll away, so the couple brought the chicken home with them.  But since they did not really know how to deal with it, which certainly would not help the chicken at all after carrying it home, they decided to take it to Edible Schoolyard (“ESY”).  One staff member soon fell in love with the chicken and right away volunteered to take care of it. From time to time, she brought the white chicken with her to ESY, and the children would become very cheerful.  What interested the teachers the most was that even those unruly children appeared to calm down caring for it.  This prompted ESY to decide officially adopting the chicken.  After that at ESY, many people seemed to wonder that they must build the chicken a beautiful barn, and some have already given ideas to the designers."  (by Koko Larson.)



photo courtesy of Edible Schoolyard



Can A School Yard Be Edible?
Part 2

Chef Teacher of Edible School Yard, Ms. Esther Cook,
talks about children in the garden and the kitchen.


Interview by Koko Larson


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- Kids being emissaries to their family -


Koko:  So, on the other hand, I’m thinking about these parents who love to eat fast food.  Doesn’t offering this kind of book (* ”Fast Food Nation” by Eric Schlosser) offend these parents?  I’m just curious of the other side of the spectrum, those people who love to have fast food and don’t want to spend money on food.  Don’t they complain at school - like, “Oh, my kids – they don’t want to eat fast food... “? 

Esther:  I haven’t really heard of parents who have gotten upset by that.  Because even parents who don’t necessarily eat so great themselves know that it’s not good for their kids to be eating really fatty, salty foods, loaded in chemicals.  But it’s sort of like whenever how long ago it was, maybe 30 years ago or so when there was a big anti-smoking campaign.  The kids got really angry and would go home and say, “We want you to put the smoking down, you know?”  Parents had to wake up and go “how do I stop my offensive habit?

K:  Right … 

E:  I think it’s more that we kind of count on kids being the emissaries to their family.  And it’s usually presented to the parents in a way that they like, because they are seeing their child excited about something.  Most often the kids wouldn’t necessarily go home and say, “I can’t eat at McDonald’s again,” but more like, “I’ve tasted apples today and now I really love this certain apple.  We’ve got to get this apple.”  You know.  So, it’s sort of the way that the kids are expressing an interest in particular foods and wanting to help in the kitchen and saying, “Why aren’t we all eating together at the table?  You know we do that at school and I want to do it at home.”  So at home but it’s usually met with pleasure on the part of the parents because they are happy to see that their kids are learning those kind of things. 


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And even if it’s removed from their life style, a lot of parents don’t really have a whole complete idea about their kids’ day at school.  They drop their kid off, they know their kid is there all day, they come and pick their kid up and they say “How was school?” and the kid goes, “Fine.”  And they say, “Well, what did you do?” and they say, “Nothing.”  And that’s about it, you know.  So when they actually come home and they have a container of something that they made in the kitchen, they have the recipe and they say, “Can we do this?  I want to do this.”  It’s evidence of this life that the kid has that their parents don’t really know about.  And they are interested.  We really get a lot of parents who actually come in because the kids have been so excited and enthusiastic.  And they say, “We wanted to make the soup that my son was talking about but we don’t know how to do it so could you give us the recipe?”

K:  Oh, they come as a volunteer. 

E:  Yes. 

K:  Wow.  That’s a great cycle. 

E:  It is.

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- Difficulty in the program – when grown-ups regulate children’s enthusiasm -

K:  So you never really get any negative comments or anything…  What is the difficulty…  I mean, there are a lot of probably positive feedbacks, from parents or from kids.  But is there anything very difficult about running this kind of program? 

E:  Maybe for me personally.  My real philosophy in the kitchen is the kids should feel very empowered to be trusted to do these things.  And I don’t want there to be a crash in their enthusiasm.  So if a grown-up comes in and starts to really regulate, “Well, that’s not exactly the way…“ that’s the problem I ran into more.  You know what?  Maybe this isn’t exactly the accepted way that you do this, but you know something?  This is a person who is interested enough in learning and experiencing this that they want to do it in their own way.  And maybe they’re going to figure out something even better.  Why would we put this mangle of right and wrong on them when they are getting a lot of out of this already? 

This might not taste like the pancake that you grew up with at home because they didn’t do it exactly the same.  But that’s not important.  What’s important is that they wanted to do it, they were trusted to do it, they figured it out, they made them and they love them.  Because they did all that on their own.  Because it wasn’t some minefield that they had to walk through like, “I can’t do it this way.” or “I can’t do this, this isn’t the right way.“  We make them feel adventurous and make them feel like “I can figure this out.”  So that’s really I think more the way the limitations might come, from adults who themselves aren’t very confident in the kitchen.  So they are reading the recipe down to the last letter.  And where the kid would say “Great I can do this!” and then you can get an idea, “Well, what if we had this?” or “What if we cut it this way?” and you want to be able to say, “Yeah.  You know, try it.” You don’t want to say, “No, that’s not the way you do it.” 

Of course there are some absolutes and some basics around safety and hygiene that you just have to establish and say, “These are non-negotiable.”  But in terms of clamping down on somebody’s enthusiasm because they are not doing it in the right way, that’s the real issue, probably more a scenario where grown-ups might come into the kitchen than say, “I don’t want my kid learning this.”  Because it’s kind of hard to look at kids enjoying fresh delicious food and say, “you know what – this isn’t right.”  (laugh) 


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- Difference between how kids are today and back then -


K:   I was just curious because I see a lot of poverty in the area.  I notice also the kids becoming kind of sophisticated, not just about food, but also talking about politics.  They know so many things maybe because of internet.  You’ve been working as a teacher for 10 years.  You’ve got an award for it and you’ve got sabbatical time.  These 10 years probably made a lot of differences for kids – like accessing information for example.  Do you see a difference in kids, let’s say - how they talk about food, between 10 years ago and now in the same age group?  Do you think kids are just kids and they are pretty much the same even with all the information?

E:  It’s funny.  I see a huge difference between how kids were when I was in school.  How I was in middle school as opposed to how they are in middle school; I really cannot use my experience to inform the way that I might interact with kids now, because it is so different. 

K:   Yes, because you are 80 years old now!  (both laugh) 

E:  Yes, because I’m ancient.  We didn’t know a lot of things; we were very innocent in a lot of ways.  And I say that in a nice way, we were not informed and just probably more innocent.  When I was a kid, we sometimes didn’t even know what our parents did for a job.  We certainly didn’t know how much money they made.  Sexuality was not discussed, politics was not discussed, we had a very truncated world that was the Kid World.  Kids today are so much more sophisticated.  I’ve heard them saying things that amazed me, shocked me, really made me sad because they know so much.  In some ways they know too much.  And I think just by my experience of dealing with kids that they can be very jaded even by 10, 11 or 12 years old.  So I think ESY feels a big responsibility, tremendous responsibility to allow these kids to be young and to play and to make mistakes and to understand that you are a kid.  But there are differences – I wouldn’t say that kids have changed so much in 10 years.  Obviously technology and things have changed: phones and text things, that kind of thing has definitely changed.  But I think I notice more a change in the affect of the actual time period on the kids.  For example, when we went to war in Afghanistan after 9/11 happened, and when there was a strike at the school and the teachers were only working their mandated work hours and nothing extra, that’s when I really saw the toll that those kind of things take on kids.  Outside influences really weigh on them.

K:  Wow.
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E:  Those are very stressful for them.  And they would like to talk about those things.  We were talking at the table after cooking together when we were sitting to eat.  And during those kinds of dark times a lot of conversations we had would be very, very heavy.  Because kids feel it, you know.  So I notice those changes definitely. 

K.  Now I would like to ask you a general question about ingredients.  There are some farmers who raise animals organically instead of factory farming.  However, there are different opinions about "Organically Raised" chickens.  What is your thought on using meat as an ingredient? 

E:  I’ll think about what I told the kids –

K:  Yes. 

E:  Because they are not necessarily vegetarian... 

K:  So, what do you actually tell your students? 


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- Growing up with farm animals -


E:  The truth behind my personal philosophy about eating meat is that the more that I learn about meat and meat production, the scarier it seems to me.  And unfortunately I like meat.  I was raised on a farm.  We slaughtered pigs and we slaughtered chickens and we knew where the meat came from.

K:  Did you actually experience that yourself?  Have you seen your dad killing the animals?  

E:  Not the pigs.  Because what would happen is my mom would say, “OK you guys, we’re going to go to the beach today.”  And she would take us to the beach, which didn’t happen very often, and then we would come home and all of sudden our pig, Curlie, or whoever it was that year, was gone.  You know, my mom would say, “Well, yes, we slaughtered Curlie and now we’re going be eating him.”

K:  How did you feel? 

E:  We freaked out!  She would make dinner and if it was meat, we felt like asking, “Is this Curlie? (with pretended weeping)“  And she would lie and say, “No.”  And we would eat it. 

K:  (laugh) 

E:  Then we had to start naming the animals after people we didn’t like so that we wouldn’t get so attached to them.  Then we started naming them like J Edgar Hoover or bad politicians because my mom didn’t want us to get attached. 

K:  (laugh) 

E:  But I really was raised with a very practical sense around where meat comes from.  And I didn’t really have an issue until maybe around the time I was in college when I experimented being a vegetarian for a little while and honestly, what has stopped me from being a vegetarian, I wish I could say it was my love of animals, but it wasn’t.  It was really more that I felt… when I was doing a lot of traveling, people would offer you food that they had made, and that to me was sort of the whole point of traveling and having experiences in different places.  If someone is going to make you a meal, you’re going to eat it.  And I just, to me, it came down to feeling almost anti-social to not partake in something that somebody made and offered you.  So that’s when I went back to eating meat.  The more educated I became, first I think it was more around fish:  mercury in fish, depleting oceans and over-fishing, that you shouldn’t have certain things.  



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- Ramifications of the factory farming -


E:  You just start to realize, you know there are politics around this in the way that I hadn't really thought about when I was growing up.  Because we were in control of the whole process then.  But reading a book called “My Year of Meat” really changed a lot for me in terms of getting more information about the ramifications of the factory farming, and the health issues that children deal with because their bodies are smaller, their systems are smaller – they are still getting a lot of these concentrations in their bodies as much more serious than what it would be say for an adult.  And the fact, because they are eating, if they are eating meat regularly, that it is laced with hormones, the little girls are starting to develop adult bodies at the age 8 or 9.  Everything comes along with that.  It is so scary.  And so irresponsible on the part of the companies who are really looking only for money and not the effect of what they are doing.  Plus just the whole issue of land!  How much land does it take to raise a healthy happy animal?  As supposed to how much you can grow on that land.  So these are all factors.  I still eat meat.  I really love it.  I don’t eat as much anymore because I have to buy meat that I can feel good about and that’s expensive.  So that’s sort of my standard. 

K:  So, how do you talk about it with kids? 

E:  I would say, for starters, more than sugar, meat is an issue in the kitchen, because the kids want to eat meat.  They want us to cook meat.  They don’t understand why we can’t, even when you really explain to them with very practical terms.  And anytime you ask them, “If you’re going to make this recipe at home, maybe change it in some way to make it better, what would you do?”  “Meat!”  They don’t even say what kind, just meat.  “Just any meat?  Salami, ham, chicken... what?  What would you put in here?”  So you have to get them to think. It’s reflex to them, because they’re used to eating meat.  So I did talk to them a lot about it – first of all, the conditions that animals are kept in.  Because I find that... 

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K:  So you talk about it. 

E:  Absolutely.  And we refer to the book “Chew on This” because we can say to them, “These are the conditions.  Look at this picture – this is a factory farm.  That thing in the background that looks like a mountain in a distance, that’s not a mountain in a distance.  That’s poop, from the cows.  And that is as big as a skyscraper.  And that’s the environment that these animals are living in.  And that’s what they are walking around in.  And that’s what is getting into your food.”  We talk about steroid and of course here in the Bay Area we had the whole Barry Bonds, the baseball player, very famous baseball player who was charged with taking steroid and kids all knew about that.  So that was a great way for us to talk about steroid.  “Why was Barry Bonds taking steroids that they all know?  They want to get big.  So why do you think farmers and some growers feed steroid to their cows?” And they go like, “Ah… they get big.“  “Yeah, because they are buying and selling a cow by the pound.  Those steroids are what makes more pounds on a cow,  but the steroids don’t go away.”  And kids hold on to different facts.  You can tell them really disgusting things and they really hear it.  So you can say things like, “Did you know that bodies are taking longer to decompose in graveyards now because people are eating so many preservatives that it’s literally preserving their bodies?” and they are like, “Tell me more!”  You know.  Because that’s the age group that they are in, they love this kind of scary, gory stuff – so you can tell them, that’s the reality. 

K:  Oh, wow. 

E:  You are not just eating this food because it tastes good.  This is fuel for your body.  Your body is picking up the food particles and using those things.  So if you are eating things that have chemicals, guess what?  Your body is picking up that part, too.  And it’s holding on to these things and it’s going to affect you. 

K:  I’m actually pretty impressed because I thought that could be a very delicate issue.  It’s important to know about these facts, to know what you are talking about.   But they are still kids, so I always thought that it’s kind of a delicate issue to talk even in ESY.  Because a lot of parents eat meat – they kind of don’t want their kids to know about it … or I thought it might be a difficult issue to talk about to kids.


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- Let's think about our chickens in the garden -


E:  Well, it’s a little bit like what you were talking about before – how kids are so sophisticated and they know so much.  They are really not as delicate as you think.  In some ways I wish they didn’t know quite so much.  Because they do.  For example, if they want to eat chicken, then say, “We have chickens.  Why can’t we kill a chicken to have it?  Let’s think about this.  Why aren’t we doing that?  Well, let’s see.  We have 14 chickens out there.  And for us to make, let’s say chicken soup, we would probably need one chicken per table in the kitchen.  So that’s 3 chickens for one class.  So how many classes are going to eat chicken from our 14 chickens?“  And they get to do a little math, too, you know.  And then you say “Our chickens are not like the chickens that are raised to be eaten.  Those chickens are raised in warehouses, they are kept in little spaces, their feet never touched the ground, they work their whole life on wire so that their poop can drop down and get cleaned out easily.  They don’t eat snails like our chickens do.  They don’t eat greens like our chickens do.  They don’t get any fresh air or sun like our chickens do.  And they don’t get move around so they get fat.  And they are given drugs to make them even fatter.  Our chickens are working chickens.  They run around all day because you guys are chasing them.  They are tough because they are muscley and they are not fat.  So if we were to kill a chicken... “  And I would even say, “And is there anybody here who would be willing to do that?”  And sometimes there will be somebody who’d say, “Yeah I will do.”  “Great.  OK, you’re gonna kill the chicken, and who’s gonna cut the chicken?“  “And after all that you guys, you’re probably going to get maybe one or two forkfulls of chicken.  And that’s it.  You’re done.  And that chicken is gone.  That means that we don’t get those eggs and that means the chickens are not there eating snails in the garden, and they are not scratching around cultivating the ground, and you guys don’t have the pleasure of interacting with them, going out there and holding them and getting eggs from them everyday – because it’s over.”

K:  Wow…


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E:  “So is that the trade off that you want to make?  Would you be willing to trade all of that, for one or two bites of chicken?”  (laughs) 

K:  And then kids go...  Ah…  (laughs) 

E:  Then they say, “Why can’t we just buy chicken?”  And then I say, “Because this is a program.  It runs on a budget.  We have a certain amount of money that we can spend for every class.  The more things we get out of our garden the more money it leaves for me to go to the store to buy the things we don’t grow in the garden or things we don’t have enough of in the garden.  And organic meat, which is what we would be getting, is very expensive.  If I have $30 to spend on this class and if we buy meat, we could buy a very little bit of meat.  But if I go and spend $30 at the farmer’s market on vegetables and fruits, noodles and things like that, I can buy so much food with that money.”   So it’s a whole other lesson in economics.  And that’s a great thing for them to learn, too.  Sometimes I’ll say to them, “Do you guys know how much money we spent to buy the food we cooked today that didn’t come from the garden?“  And they are amazed at how cheaply you can eat.  Because they are really interested in money; very, very interested in money and how much things cost and do we make any profit on this?

So you know, it’s a good lesson for them to say, “Wow.  We all just ate a big salad, we had some bread with it, and you spent $11 at the store.  And there are 30 kids in this class.  How much was that per person?  And look all the food we had.  Now, if we went and bought hamburgers, how many hamburgers could we buy with $11?  How much would everybody have?“  You know, to break it down, they are very interested in that kind of thing. 

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- How you can adopt Edible Schoolyard philosophy at home -


K:  So I always feel like, I don’t know how much, but probably kids are really appreciating ESY.  Like having the project in the class – if they are used to it, then they probably don’t think, “Wow, this is really amazing!”  Because that’s what they have.  I’m from Japan and in Japan they don’t have a program like this.  I don’t know how much people talk about food in a family, but for parents, do you have any advice how to create something like the ESY environment inside a house?  Can you think of something without actual ESY in a house? 

E:  Absolutely.  The first thing you do is – you cook with your kids.  Bring them in the kitchen, you tie an apron on them, they stand on a chair if they are little, and you give them jobs to do.  And you are involved in the process.  And then you eat together.  Those two things.  Cook together and eat together.  If you can chop together, even better.  But absolutely cook together and eat together.  And not only it’s such a valuable thing just for their growth as a person to learn that kind of skill and to be included in something that is real.  A real experience.  The other thing which is just as important is the whole nutrition element, is the time you’re spending with them.  And that is the thing that I think means more than anything to the kids
is they get it.  These are grown-ups who choose to be with them, who want to be with them, who want to get right next to them and talk to them, ask them questions and find out what they are thinking and tell them that they are doing a good job, encourage them – and they live on that.  Like air.  Just to have the attention of a grown-up.  It’s huge. 


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K:  The things you say sounds really simple, but because parents are so busy with their jobs, with their kids they are not being able to do that.  I noticed that at ESY – some kids don’t have that experience… let’s say, sharing the food.  I’ve heard from kids, like, “What do you enjoy the most in this class?”  One kid said, “Oh, sitting down in this and eating with people.” 

E:  Oh, my god… that’s the most heart breaking thing.  When I asked the kids, and I asked them a lot,  “What is something that you do here at school, at ESY and that you don’t do at home?  And you wish you did?"  And that’s what they said. 

K:  Yes.  

E:  And I know that there just have been real shifts in preparing food and how grown-ups look at that as work.  When you come home at the end of the day, you just need to get that meal on the table and you want it to be fast, you want to clear out of the kitchen because they’re just going to make things more complicated, and you can go there and do your thing and it will be done.  And you just have to change your thinking about that.  It’s not about the end result but it’s about the process.  And the process is that you do it together. 

K:  It doesn’t matter if the food is not that good, right?  (laugh) 

E:  Scrambled eggs together!  I really would challenge you to ask the kid… let your kid crack a couple of eggs, whip them up and scramble them, make some toast and you sit down and eat that together.  Or you say, “I’ll take you to McDonalds.”  Which would you rather?  I would bet my rent that they would rather make the scrambled eggs with you.  

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- Edible Schoolyard recent situation and new projects -


K:  Are there any new projects?  You talked about developing ESY program in other parts of the country.  Probably it’s always evolving I guess.

E:  It’s funny, because I sort of notice in the garden, there are lots of new things, you know.  Like there is a water catchment system.  That they now have set up, and that sort of thing.  

K:  Oh, wow!  That’s cool. 

E:  And in the kitchen it’s almost like a fight in the other direction of keeping things the same, because we try to keep it very, very simple.  The more you add in other things, you take away from the simplicity of these things.  It’s almost like a different goal.  It’s a different time frame than the garden so it’s a different goal.  But one thing that we are working on, and that’s kind of interesting... we spent a lot of time writing different manuals and those are going to be coming out and will be available for anybody who is interested.  You could be parents, you could be teachers, you could be founders, people either want to know, “How do we do this?”  Or, “What are you doing here?”  Or, “We are interested in funding but we don’t really understand, or, what are some of the lessons that you are doing that we could do even if we don’t have a garden?”  Or something like that.  So we have those coming out.  And we’re also going to start to run some workshops in the summer.  It’s going to be taught by ESY staff members to teachers.  So training sessions. 

K:  All right, I think that’s pretty good.  We’ve had one hour and 17 minutes!

E:  I can talk to you forever! 

K:  OK, I’ll stop.  (laugh)


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Photo by Koko Larson


Esther Cook
Raised on a farm in rural New Hampshire.  Dinnertime with family around table was a huge influence.  Loves reading, art, music and middle school aged people.  Parents were teachers(12 years at Edible founding kitchen teacher developed curriculum for 6,7,8 grade history and humanity.)

Koko Larson
Born in Hokkaido, in Northern Japan and lives in Oakland, California.  "I make textile works at a gentle pace.  Food in the Bay Area and bicycle culture became my passion:-)"


Translation by Kaori Kubota, Pauline Chu & Masami Mizuguchi
Proof-read by Wendy Billingslea

Layout by Kozue Watanabe
Photograph by Kozue Watanabe except  where indicated



● Please find by clicking here for the home page of Edible School Yard. From here you could watch the slide show and the video.


● We are very grateful to Ms. Esther Cook and coordinator Ms. Kyle Cornforth, who cooperated and allowed us to use photographs of Edible Schoolyard—the school program that we have been very interested.


Through the Government's  support, large scale of the School Garden Project has started to unfold, which makes the founder of Edible School Yard, Alice Waters, to realize the importance of approaching the politics.  Although the idea of placing a vegetable garden in the Whitehouse has been proposed since the President Clinton’s administration, such idea has been finally achieved in March this year by the Obama administration thanks to the effort of the First Lady Michelle Obama.   “As a busy working mother, I decided to change our diet by adding more fruits and vegetables as well as trying to sit down to have meals as a family.  I then saw some really immediate results with just those minor changes.  These made me thinking that I could also help other families learning these small changes in my role as First Lady.  The garden is really an important introduction to what I hope would be a new way that our country thinks about food,” said First Lady Michelle Obama.  This is actually the first vegetable garden in the Whitehouse since “Victory Garden” set up in 1944 by the former First Lady Eleanor Roosevelt.  Here is the video interview with First Lady Michelle Obama and the Whitehouse chef, Sam Kass.